縁を結ぶ、冠婚葬祭。セルモグループ

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セルモの代表を務める岩上梨可が、社長としてママとして書くコラム。
人と人の「縁」や、この国の人生儀式など、忘れてはいけない大切なことを綴っていきます。

一覧に戻る 感謝のちから2020.11.16

コロナ禍は、社会にも、個人にも大きな試練を与えていますが、一方で、今まで忘れがちだった感謝の気持ちを思い出す機会にもなっているように思います。世界中に広がった医療従事者への感謝は、その代表的なもの。また、仕事ができること自体にも、多くの人が改めて感謝の気持ちを抱いているのではないでしょうか。11月23日は、勤労感謝の日。今年は、今までとは少し違う視点で「働く」ということを考えさせられる日になりそうです。

ところで、我が家では、最近『お手伝い価格表』というのを作りました。アイロンがけ30円、洗濯物干し20円、犬の散歩20円、料理1品作ったら20円、etc…。子どもたちに、「働く」ことを体で学んでもらいたいと思ったからです。また、その背景には、私自身、家族の協力がなければ仕事と家事の両立は絶対に続かないと実感した過去の経験があります。

まだ幼い子どもを抱えながら社長に就任したばかりの頃、育児も、家のことも、一人で完璧にやろうとしてボロボロに疲れ果ててしまいました。そして、そんなある日、自分のやり方が、実は私の独り相撲で、家族に手伝うスキすら作っていなかったことに気づいたのです。「ぜんぶ私がやらなくちゃ」から「できないことは、できる人にやってもらおう」に切り替えたことで、少しずつ心身のバランスを取ることができるようになりました。

そうやって周りに支えてもらえるようになる中で、忘れないようにしてきたのが、「ありがとう」という感謝の気持ちをちゃんと伝えること。子どもが小さい頃、出張で家を空ける時も「あなたたちが協力してくれるから、お母さんは仕事ができるんだよ。ありがとう」と、必ず言葉にして表現してきました。

そんなことが影響しているのか、我が家の子どもたちは、「お手伝い価格表」を作っても、あまり報酬を目当てにせっせと働いている様子は見受けられません。自己申告制なのに、申告を忘れていたり、ちょっと遠慮してみたり…笑。親としては嬉しい誤算ですが、どちらかといえば、家族の一員としてお手伝いしている感覚が強いのかも知れません。特に下の子などは、まだ使い道がはっきりしないお金より「ありがとう」の一言の方が喜んでくれるような気がします。

「感謝」は、人と人との絆を強くする大きなちから。状況が厳しければ厳しいほど、その中で生まれる「ありがとう」には、深い想いが宿ります。私たちセルモも、このコロナ渦の中、支えてくださるお客様への感謝の気持ちをどうカタチにできるのか、社会状況を見据えながらベストな答えを探し続けてまいります。