縁を結ぶ、冠婚葬祭。セルモグループ

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セルモの代表を務める岩上梨可が、社長としてママとして書くコラム。
人と人の「縁」や、この国の人生儀式など、忘れてはいけない大切なことを綴っていきます。

一覧に戻る 「ウェルビーイング」という生き方2023.02.06

新しい年が始まってひと月、滑り出しはいかがでしょうか?私は、心穏やかに健康でいようという基本スタンスに加え、これから10年の在り方を改めて考えたスタートとなりました。というのは、弊社が今年創業55周年という節目を迎えること、そして、近ごろ様々な情報に触れる中、「私だけじゃないんだ」と感じる価値観の変化が、社会全体で広がっていることを肌で感じるからです。

創業当時は、日本全体が高度成長へと突き進んでいた時代。その後、長い時が流れましたが、仕事を最優先とした、また、従来の男性中心の社会的価値観やライフスタイルは、残念ながら大きく変わることはありませんでした。家庭を犠牲にしてでも、ひたすら時間とエネルギーを仕事に注ぎ、お金という報酬を得ることを「成果」と考えた時代。個人でも、企業でも、そのスタンスは同じでした。

それが、やっと今、大きな転換機を迎えています。経済的価値だけを「成果」と捉えるのではなく、健康や家庭、趣味、社会とのつながり、それぞれの自己実現など様々な側面から、一人ひとりが充足感や幸福感を感じられてこそ、個人も企業も社会も「成果」が得られるとする価値観。世界保健機構も提唱する「ウェルビーイング」という生き方。その変化は、世界全体として進んでいるようで、特に若い人たちに顕著に見られるようです。

セルモでは今年からライフデザインを学ぶシステム及びコーチ育成をスタートさせました。人生に寄り添う企業として、スタッフ一同、お客様はもちろん、社員自身も自らと向き合いながら、ウェルビーイングな生き方を応援できる企業でありたいと考えています。社員ひとり一人の幸せを、他の社員もサポートできる企業。セルモと関わってくださるお客様が、「出会ってよかった」と思ってくださる存在。「この会社に居て良かった」「子どもをあの会社に入れたい」、そんなふうに思ってもらえるよう、企業風土をもっともっと磨いていきたいと考えております。

時代の変化を受け入れることは、古い人間ほど苦手な傾向にあります。弊社の中にも、まだ古い価値観を引きずる社員がゼロとは言えません。正直、私自身、「女だから」「若いから」という偏見に、経営者としてもずいぶん苦しめられてきました。実の父にさえ、まだ学生の頃から様々な提案をしては、「お前に何が分かる!」と怒られていました。何度も悔しい想いをしましたが、今となれば、父の気持ちも分からないではありません。経営者にとって、「もっとこうすれば…」という意見は、「それができていない」というクレームに聴こえてしまうのです。実は、そこには、若者なりの愛や希望があるのですが…。そんな自分の経験も踏まえ、私は、若い人の意見や提案を、たとえ抵抗を感じたとしても、頭から否定するのは止めようと決めています。まずは試してみる。そこから、新しい価値やスタイルが生まれてくるからです。

子どもたちの未来をつくるのは、私たち大人です。社会貢献と言ってはおこがましいですが、企業として、何か一つでもこれからの時代のためにできることをしたいと考えています。また、個人としても、未来へつながる活動を、小さなことからでもずっと楽しく続けていきたいと思います。